動物の口臭

動物は口臭がするのか?

人間は口臭で悩むことがあります。では、人間以外の動物の口臭はどうなっているのでしょうか?

動物は様々な場所で暮らしています。たとえば水の中。水中の動物たちは餌を飲み込んで食事をすることが多いです。イルカなどの動物は餌を丸のみにするので歯に食べカスや歯垢が付きにくいです。さらに泳いでいながら口を開けることで、人間の「うがい」に近い行為を行うことができます。そのため歯に食べカスや歯垢が付きにくいため、口臭はしないようです。

では、陸上の動物たちはどうなのでしょうか?

牛などの唾液を垂らしている動物などは口臭がするようなイメージがあるかもしれませんが、唾液が常に口内を洗い流しているため、口臭はしないようです。

キリンやシカ、ラクダなど動物たちは「反芻(はんすう)」という行為を行います。反芻をする動物は、一時的に口臭がすることはあるようですが、常に口臭がすることはないようです。反芻とは食べたエサを胃に溜め込んで、敵がいない場所に移動してから再び口に戻して再咀嚼(さいそしゃく)することです。胃の中には細菌などが存在し、そこから発生するガスの臭いなどがきついようです。そのため反芻をするときだけ口臭がするようです。

このように、常に口臭がする動物はあまりいないようです。しかし、口臭がする動物もいます。それは「犬」です。

犬の口臭

ペットに犬を飼われている方は、犬の口から悪臭がしたことはありませんか?

実は、ほとんどの犬からは口臭がするといわれています。

人間の口内は「弱酸性」ですが、犬の口内は「アルカリ性」です。アルカリ性の口内では虫歯菌は増殖しにくいですが、歯周病菌が増殖しやすい環境になっています。そのため、犬の口内に食べカスが溜まると、歯垢となり歯周病菌が歯の周辺に炎症を起こします。歯周病菌は口臭の原因とひとつである「メチルメルカプタン」という硫化水素よりも強力な悪臭のする物質を大量に作り出します。これが口臭の原因になっていることがあります。

他にも犬は体内の熱を下げるために、口を開けて呼吸することが多いです。

犬が「はぁはぁ」と声を出しながら呼吸しているのをみたことがある人も多いのではないでしょうか。口を開けて呼吸をすると口内の水分が不足してしまい、唾液が濃縮されることで口臭が発生する場合があります。

このような原因などがあり、多くの犬からは口臭がするといわれています。人間も他動物も、歯周病になると口臭がするようになります。

口臭を改善するために歯周病対策をしましょう。